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癌掲示板..>乳がん学会レポート

1 名前: 投稿日:2002/07/06(土) 22:49
こんにちは、狸です。
昨日から名古屋で開催されていました日本乳がん学会総会に参加してまいりました。手元に抄録も残っていますので、ご質問の回答のお役に立てればと思っております。個人的にはホルモン療法の静かな戦いが多かった様に思いました。

2 名前: 小倉 投稿日:2002/07/07(日) 14:45
生理が不規則になったり、なくなったりするのは一向にかまわないのですが、ホルモン療法で精神が不安定になり、更年期のような症状をおこすのではないかと思い、試しに1ヶ月止めています。癌の再発防止の為にはのんだほうがいいのですが、仕事をつづけていくのにやむを得なく試しているのですが、無駄な試しでしょうか?

3 名前: 投稿日:2002/07/07(日) 20:58
こんばんわ、狸です。
ご質問は、、、術後にゾラデックスもしくはリュープロリンとノルバデックスを飲まれているのでしょうか?
ホルモン依存性の乳がんの場合、血漿中のエストロゲン量を押さえる事で確実に乳がんの増殖を押さえる事がで来ます。また閉経前の若い患者さんの場合、卵巣機能を抑制してエストロゲンの合成を抑制した上に、ノルバデックスでエストロゲンの働きを押さえる事が有効との科学的な証拠があります。
 一方でご心配の更年期様作用ですが、残念ながら起こってしまうとお考えください。ゾラデックスなどで卵巣機能を押さえ込むのですから閉経状態、つまり更年期障害と同じ状況になるからです。
 仕事上情緒不安定なのは困る、との事もお察し致します。ですがガンの事を考えますと、情緒面は何とか他の方法(ストレス解消に趣味を楽しむなど)で解消して出された通りの薬剤を服用される事を強力にお勧め致します。多くのガンの治療方法の中でこれほど効果の明らかな薬剤はありません。

4 名前: 小倉 投稿日:2002/07/08(月) 04:19
出されているのはノルバテックス1日1錠だけですが、イソフラボンやザクロなどの栄養補助食品を飲みながら再開しようかと思っています。

5 名前: 投稿日:2002/07/08(月) 05:50
おはようございます。狸です。
ノルバデックスだけでしたら是非ちゃんと飲んでください。
イソフラボンやザクロなどの効能は決して鋭くはないですが(おそらく)、いずれもエストロゲン用作用を有する化合物を含む、いわゆる更年期障害に効果があると言うものですね?申し訳ございませんが、あなたがもし出されいるノルバデックスを自分の判断で飲まずにいるのでしたらわざわざガンになるのを狙っているとしか申せません。またもしノルバデックスを再開するにしても、これらの健康食品を服用しながらでしたらその効果を減弱させる危険性があります。更にノルバデックス単独では更年期障害を激烈に引き起こすことはないと思いますが、ご自身でそう言う経験があるのでしょうか?もし思い込みだけでしたら医師ともっと相談の上疑問を解消して計画通りの服薬をなさいますようにお願いいたします。

6 名前: べつに良いのでは? 投稿日:2002/07/08(月) 06:10
狸さま,初めまして。
確かにその通りですが,ご自分の意志により服用を止めて民間療法を頼りたいというのであれば,それも選択肢ではないでしょうか?
往々にして,そうした方が高いQOLを(はっきりと間違いであったと理解するまでは)保つことができるのですから。

7 名前: 投稿日:2002/07/08(月) 09:07
おはようございます。
もちろん御自身の意志が一番尊重されますのは当然のことと思います。
ですが、御自身が選択されたことの意味合いを正確に考察した上で考慮頂きたいと願うものであります。
私は事情に多少通じていることを考えまして情報をお出しするとともに、乳癌で苦しむ方が1人でも少なくなるように祈っているものであります。

8 名前: 名無しさん@癌掲示板 投稿日:2002/07/08(月) 23:13
狸さん。その節はとてもお世話になりました。
ここは科学的な根拠のある情報ばかりですから、とても参考になりました・
狸さんも管理人さんも、その他の人たちも頑張ってください。


9 名前: マリン 投稿日:2002/07/09(火) 22:29
始めまして狸さん。
私は2年前に右側全摘(4.5cm、リンパ転移3個)
術後CMF6クール、リュープリン2年間、ノルバデックス服用中の
37歳です。

以前「あけぼの会」のBBSには何度かお邪魔した事があるんですが
今日はどうしてもカキコミしたくなる出来事があって
思わず知識豊富な狸さんの掲示板へ来てしまいました。

実は今日、術後2年目の検査結果を聞きに行ったところ
RIの検査で異常が出てしまいました。
その場所というのがヒザなんですけど、主治医の話だと
転移かどうかハッキリしないので来週MRI検査をすると言うのです。
確かに最近立ち上がる時など膝が痛いなーとは思っていたんですが
あと、ひとつ考えられる事は、急激に体重が増えた事で膝に負担が出てるのかも、だそうです。
RIのような検査でも、転移なのか関節炎なのか見分けられない物なのでしょうか?
フィルムを見ると右ヒザ部分が全体的に黒く写っていて、左ヒザにも少し
黒い部分がありました。
いきなり両膝に転移するって事もあるんでしょうか?

今は、ただただ関節炎であってほしいと祈るだけですが
CTやRIにしても精密検査の部類だと思っていたのに
転移かどうかも判らないのか、と言う腹立たしさと
本当は判っているのに確定するためにMRIをやるのか。などと
疑心暗鬼になっています。

初めてのカキコミなのに、いきなり愚痴っぽい質問になってしまって
ごめんなさい。
どうか、アドバイスよろしくお願いします。


10 名前: 投稿日:2002/07/10(水) 00:31
こんばんわ、狸です。
まず検査の仕方ですが、病歴から確認のためにも仕方無いと思われます。
もしマリンさんが乳がんの既往歴が無ければ恐らくそんな事はしませんが、乳がんが一般的には骨に転移しやすいと考えられている以上、念をおすのは当然の措置ですからむしろ誠意のある治療と捕らえた方が良いと思います。
膝が痛い、との事ですし、黒くなって、と言うともしや?と思ってしまうのは無理も無い事です。ただしちょっと良いと思える(?)点は術後リュープリンを投与されているのですね?と言う事は失礼ですが月経はほぼ停止状態と思いますがいかがでしょうか?
その場合、骨の溶出、要するに骨粗しょう症に似た状態になってしまいますので、ガンの転移では無く、骨粗しょう症の可能性もあります。方法としては現在の術後補助療法のホルモン剤投与は続行して、例えば骨粗しょう症の薬剤を添加する、あるいは欲張って(血中のカルシウム濃度が高ければ保険適応できるかも?)パミドロネートなどのビスホスホネート系薬剤を使って骨での破骨細胞を押さえ込みつつ、転移遅延効果を狙う、など幾つか選択があるかもしれません。
病歴からして、年齢がお若いので気になさるかもしれませんが、両側性乳がんではない事やリンパの転移がわずか3個である点などから、一般的には転移とは考えにくいのですが、、、。
以上お役に立てば幸いです。

11 名前: マリン 投稿日:2002/07/10(水) 14:24
狸さんアドバイスありがとうございました。
昨日は何も手につかないくらい落ち込んでしまいましたが
お陰さまで少し前向きに考えられるようになりました。
生理は術後1度あっただけで今も止まった状態ですが、6月で、ちょうど2年と言うことで
リュープリン投与は一応終了しました。
リュープリンに関しては、どの位の期間投与すれば効果があるかのデータが無いとの事でした。
今はノルバデックスだけなので早ければ2ヶ月ほどで生理が来ると言われましたが
ホルモン受容体が陽性なので、それはそれでまた心配です。
私の場合フルツロンなどの俗に「太る」と言われるような薬剤は使ったことが無いにもかかわらず
術後10キロ近く体重が増えてしまいました。
これも更年期症状の一つと考えていいのでしょうか?
成人病はもちろん脂肪はエストロゲンを増やすと言われているので減量は必要ですよね。
骨密度検査は一度も受けたことが無いので今度お願いしようと思います。


12 名前: 投稿日:2002/07/10(水) 18:02
こんにちは、狸です。
少しでもお役に立てた様で良かったです。
リュープリンの投与期間は確かに決まっていませんが、卵巣機能抑制が化学療法剤の補助療法とほぼ同等、という結果が出てからもまだ時間がたっていませんので仕方ないですね。2年というのは妥当かと思いますが、、、。
一方のノルバデックスは5年が2年よりもいいという結果がすでに得られていますのでしばらくは服用してください。またノルバデックスの再発抑制効果は明らかですから、生理がある=再発とお考えにならないでください。余計に心痛が増えるだけですよ。
 減量のほうはおっしゃるとおりできるならなさった方がいいと思います。しかし何事も楽しんでなさるのがいいですよ。かく言う私も実は学生時代大変太っていたのをちょっと過激なダイエットで18kgほど落としたことがありました。いわゆるダイエットハイにはなりませんでしたが、楽しく過ごすのに気を配っていたのできつくなかったです。もっともせっかくのその努力も消えつつありますが、、、。
骨密度の方は専用の治療が必要になりますのでぜひお受けになってください。

13 名前: マリン 投稿日:2002/07/11(木) 23:09
狸さん、こんばんは。
大変役立つコメントありがとうございます。
癌に対して決定的な特効薬が無い以上、自分の治療法が本当に適切な物なのかという
不安がいつも付きまといます。
リュープリンにしても一般には再発乳癌に使用されると聞いていたので
なぜ、私は最初からゾラデックスではなくリュープリンなのだろうか?
と疑問に思いました。主治医に聞いても納得のいく説明はありませんでした。
術後1年までは5FU系の経口抗がん剤も服用していたのですが
「近藤 誠」先生の著書を読んで妙に納得してしまい、当初3年服用の予定を
私の希望で1年で打ち切りました。
民間療法にしても代替療法にしても、これで満足!と思う物を見つけ出すには
あまりにも情報が氾濫し過ぎていて自分独りの判断では不安になってしまいます。
そんな中で、狸さんのように的確なアドバイスをしてくれる方にめぐり合えた事は
私にとって、とてもラッキーでした。
これからも、どうぞよろしくお願いします。
ちなみに、18キロもの減量に成功したダイエット法、よろしかったら
参考までに教えてください。


14 名前: 投稿日:2002/07/12(金) 01:07
こんばんわ、狸です。
近藤先生ですか、、、著書は一応読んだことあります。ただし彼は申し訳ありませんが薬物治療に関しては素人同然ですね。基本的に彼は放射線科ですからね、、。
ただ中には正しい発言も含まれており、FU系薬剤の補助療法としての効果が無い、と言うのはある意味正解です。ですがそれは効果が無いと言う事とは違うと私は思っています。FU系薬剤に効果が無い事と民間療法で効いた!とする話がどちらが科学的に証明されているか、、、。
まぁ、この話は最果て無いのでここまでにしますが。
 リュープリンとゾラデックスの効果は”同じ”と思って差し支えありません。使い方も同じです。お気になさらずに。強いて言えば製造元が国産(リュープリン)か海外製(ゾラデックス)と言うくらいのものです。リュープリンが再発乳がんに、、、と言うのは単に適応認可範囲の事であり、正直言って臨床試験を経て証明され尽くしたかどうかの違いです。ゾラデックスはCAF(サイクロ+アドリア+FU)と比較して効果は同等、との結果を示したので術後補助療法として閉経前患者さんに使用が認められているのです。
ダイエットの方法ですか?お恥ずかしいですが、、、
まず食事は決まった時間以外取りません。三食はきちんと取ります。脂っこいものは少し控えて、毎夜筋肉トレーニングします(軽い腕立てと腹筋だけ)。焦らずやる事がポイントで、段階を経ていけば自然に食べられなくなります(胃が縮む?)。それで約半年で18kg落しました。なんか主題とずれちゃいましたね。また何かありましたらいつでもどうぞ。

15 名前: マリン 投稿日:2002/07/13(土) 20:28
狸さん、こんばんは。
ダイエット法ありがとうございます。やっぱり地道な努力に勝るものは無いですね。
リュープリンの事もずっと疑問に思っていたので、スッキリしました。
今日は、すごーく素朴な疑問なんですが
健康食品を扱っている親戚が「乳癌にはイソフラボンがいいから」
せっせと持って来てくれるのですが、食品で大豆製品のように
俗に「乳癌予防」に良いと言われている物や、女性ホルモンと同じ働きがあると言われる
ザクロなどは、私のように女性ホルモンを薬で抑えてる場合は
どうなのでしょうか?
単純に素人考えだとせっかく抑えてるホルモンを促進するような気がするんですが・・
あくまでも食品なので、今は可も無く不可も無く程度に摂っています。
乳癌に効くような漢方などご存知でしたら是非教えてください。

16 名前: 投稿日:2002/07/14(日) 08:45
おはようございます。狸です。
乳がんに良いとされる食品について、、、ですね。
これは非常に難しいお話を含んでいます。最近友人ともこの話をしました。ちょっと難しいかもしれませんが分かりにくかったらまたおっしゃってください。以下の話しは私と友人が達した結論です。
 昨年末、米国の、世界的にも最大と言われる乳がんに関するシンポジウム、サンアントニオ乳がんシンポジウムにおきまして、ノルバデックス(我々の世界ではタモキシフェンと称します)とアリミデックス(アナストロゾールとも言います)の比較試験の結果が発表されました。対象は閉経後初発乳がん手術後の患者さんでした。ノルバデックスはありていに言えば体内にあるエストロゲンをガン細胞が利用できないように(正確にはエストロゲン受容体にエストロゲンが結合できないようにする)し、アナスロトゾールはエストロゲンそのものをつくらないようにする薬剤です(エストロゲン合成酵素を阻害します)。いずれもホルモン療法剤とされる薬剤ですが、作用機序が異なるので、両者の有用性の優越を付ける事と、更にだれもが思う、”じゃ、両方使ったらどうなるか?”の検討がされました。その結果、まだ途中経過ではありますが、アナストロゾールがもっとも無再発生存期間を延長し、ついでノルバデックス、両方使ったものは不思議な事に一番ダメでした(と言ってもノルバデックスよりホンのちょっと悪い程度)。この結果の解釈はまだ議論の最中ですが、以下の様に私は考えています。
 まずノルバデックスのみ使っている状態ですが、この時体内にはエストロゲンがいくらか存在します。これは閉経前、後は関係ありません。その時にノルバデックスがそのエストロゲンの作用と競走して(エストロゲン受容体への結合を競合阻害する)エストロゲンの作用を減弱させ、その結果エストロゲン依存的ガン細胞の増殖をおさえます。この有用性は明らかで、最近超大型の試験が米国でされました、ノルバデックスをガンになってもいない女性に服用してもらうと有意に乳がんの発生率を引き下げた、という結果からも示されています。しかしながらノルバデックスはエストロゲンには遠く及ばないですが実はエストロゲンとしての作用を持っています。これはエストロゲンの替わりに受容体に結合するわけですから、その際にホンのちょっと起こす、とお考えください。先ほどのアナストロゾールとノルバデックスの併用がノルバデックス単独に較べ効果が少なかったのは、アナストロゾールによって体内のエストロゲンが劇的に減少したものの、同時に投与したノルバデックスが受容体へ結合するのを手助けしたためかえってノルバデックスのエストロゲン作用を引き出してしまった、と考えられるのです。
 長くなりましたが、、、イソフラボンなどの食品が乳がんに良い、とされるのはズバリ自分が思いますに、ノルバデックスやリュープリン、ゾラデックスなどを使っていない時に限る、と考えます。リュープリン、ゾラデックス使用時の場合はこれらで折角減らしたエストロゲンの替わりに受容体への結合が起ることが想像できること、ノルバデックス使用時にはノルバデックスが体内エストロゲンを押しのけて受容体に結合のをイソフラボンが更に邪魔する危険性があるためです。自分が昔やった実験では、一般にエストロゲン様活性を持つとされるこれら物質のエストロゲン様作用はノルバデックスよりも遥かに強く、乳がんの細胞を増殖させる効果を持つものもありました。健康食品としてガンに良い、と言うのは上記のようなホルモン療法を受けていない場合に限ると言うのが現在までに得た自分の結論です。
 先日お答えしましたざくろなどの更年期障害に良い、とされる物質は恐らく(試していませんが)上記のイソフラボンなどに較べ更にエストロゲン様さ様が強いと考えられます。更年期障害はようするにエストロゲンの減少によって起る障害ですから、それに良いとされる治療はほぼエストロゲンの補充と同じ意味です。つまり乳がんの増殖にとって手助けになることです。本来のエストロゲンを邪魔するかも、、と言う気もちょっとしますが、やはり更年期障害治療と乳がん予防は相反する処置と思わざるを得ないのです。しかしながら健康食品に過ぎないので、それで気分がまぎれるのならそれも構わないか、と言う考えもできます。自分としても悩みます。
 以上大変長くなりましたが御参考になれば幸いです。

17 名前: マリン 投稿日:2002/07/14(日) 23:12
狸さん、こんばんは。
大変参考になりました、ありがとうございます。
乳癌予防には良いとされる物も、ホルモン治療中の場合には逆効果になる事もあるのですね。

もうすぐMRIの検査です。
やっぱり毎日、頭から離れることがありません。なんとか平静を装って居られるのも
狸さんの「骨粗しょう症の・・」のコメントのおかげです。
主治医はどんなときでも「大丈夫」とは絶対言ってくれないので・・・
骨に転移すると、かなり痛みがあるというイメージがあるのですが
私は曲げた状態から伸ばした時が一番痛く、他は歩行時も階段の上り下りも
全く痛みません。約半年ほど前から痛みはあったのですが
3月にやった腫瘍マーカーの検査は正常値でした。
腫瘍マーカーのついては、再発などの参考にはならないとの話も聞きましたが
つい自分なりに良い方へと考えてしまいます。
骨転移だった場合、これからどんな症状になるのか、とても不安です。

18 名前: 投稿日:2002/07/15(月) 18:45
こんにちは、狸です。
検査による転移や癌の発見はおっしゃるとおり完全ではありません。検査陽性でも癌でないこともありますし、その逆も結構あることです。ですが常に検査結果に疑心暗擬になってはそれだけで疲れてしまいますし、何と言っても健康上良くありません。こうした場合、やはり自分の望まない状態だったときの対処法(つまり転移が実際にあった場合)を良く考えておく事は心のゆとりに繋がると思います。そのために下記の情報を提供します。いくらかは自分の個人的な情報収集によりますのであるいは少々ずれているかもしれません。
骨転移があった場合ですが、痛い、と言うのが一般的な状態になります。骨に転移した場合、悪化によってこの痛みが増し、急速にQOL、生活の質感が低下します。骨転移が恐ろしいとされるゆえんです。ですが最近は良い薬が登場し、痛みについても対処可能になりつつあります。私がもっとも注目していたのはビスフォスフォネート系薬剤による治療です。もともとこの薬剤は高カルシウム血症に対する薬剤でした。通常は造骨細胞と破骨細胞がバランス良く働いてクラッシュ&ビルトで骨量を維持していますが、癌などでは破骨細胞の活性が強くなり、骨量の低下が起き、骨転移ではその破骨細胞によってできた隙間に癌が浸潤するとされています。ビスフォスフォネート系の薬剤は破骨細胞の活性を押さえ、骨量低下を抑制します。最近の研究では骨転移の抑制効果もあるといわれています。最近はこの効果をより強めた薬剤も登場しています。
ただもしMRI検査、現状でもっとも確度が高いと思われますが、これで陰性と出た場合でも、おそらく不安感は残ると思われます。まだお若いわけですから自分としましては骨量維持のためも考え、ビスフォスフォネート系薬剤の補助療法的投与を主治医に相談されてはいかがかと思います。確か保険適応は血中カルシウム濃度が高い場合、などでOKなハズですし、それほど高い薬剤ではありません。さらに副作用はほぼ無視できるくらい弱いものです。ただ他の検査値を考えて医師が最終判定でその投与の必要なし、と判断されてもそれはその判断を尊重すべきと思います。もしくはやったとしてもセカンドオピニオンまでです。現状でTAM(ノルバデックス)投与中ですから、あるいはビスフォスフォネートの必要なし、の判断も有り得るからです(TAMも骨量維持作用があります)。
以上のシナリオから、現状で見つかったとしてもかなり範囲は限定されることから、対処法はまだまだ多く存在する、とお考えください。マリンさんはどちらにお住まいですか?地域毎に高名な先生がたくさんおいでですから必要でしたら情報はお出しできます(ご紹介できる先生はほとんどおりませんが、、、それほど顔が広いわけではありませんので)。
以上でお役に立てますことを祈っております。また何かありましたらなんなりと、、

19 名前: マリン 投稿日:2002/07/15(月) 21:05
狸さん、ありがとうございます。すごくすごく心強いです。
地域や病院名を掲示板に載せてもいいのか分からなかったので
狸さんに直接メールが出来ればと思い
とりあえず私のメールアドレスを入れておきました。


20 名前: 名無しさん@癌掲示板 投稿日:2002/07/16(火) 12:20
私も気になっていますので、
「名無し」で構わないから、情報提供してね。
お願い。

21 名前: <削除> 投稿日:2002/09/27(金) 20:29
<削除>

22 名前: 投稿日:2002/09/27(金) 20:33
ゴメンナサイ名前は虹です。書き込み忘れました!(そそっかしい!)
こんばんは虹です。7月14日の狸さんのご意見について、ちょっと質問があります。
 私も現在、ホルモン治療をしており(乳癌ステージ4)、その関係で、更年期障害が否応無しに出ています。
婦人科で、ホルモン治療の邪魔にならない漢方薬を処方して頂いたりしましたが、肝機能に少し影響が出たために
中止しました。癌の治療の方が優先と考えて、やはり更年期障害状態(あはは)を我慢しています。
 先日、主治医に(腫瘍内科)、大豆やザクロの事などを聞いてみました。だって、やっぱり更年期症状状態は
苦しいですから!(すごい発汗!)
私の主治医によると、エストロゲンに似たものでは、くっつかない(カギとカギアナですね)そうです。
例えば「隣の家のカギは自分の家のカギによく似ているけど、少し違う、少しでも違えばカギは合わないから
結合する事はない」だから大豆も、ザクロも試してもいいよ  という事でした。
ただ、(がん治療最前線7月号)の記事を読むと、.....大豆食品が乳癌の発がんリスクを約50%下げる、しかし、
イソフラボンが乳癌細胞の増殖を促したという『動物実験』もある。.....この動物実験は人間にもあてはまるのかしら?
私は現在、健康食品はローヤルゼリーくらいで、全く使用していません。
更年期障害状態を少し軽くしたいなぁ、と思っています。
主治医は試してもいいよって言って下さったけど、少し不安です。






23 名前: 投稿日:2002/09/28(土) 09:27
狸です。
更年期障害が深刻であるとのことは世の一般的な男性よりは理解しているつもりですが、しょせんは男性ですからまだまだなんでしょうね、、、
主治医先生の鍵穴理論は正しいとも言えますが誤っているとも言えます。下記に判明している事実を記載しますのでご判断ください。
 まず大豆食品が発ガンリスクを下げた、と言うのはまさに鍵穴理論の賜物です。発ガンリスクと言うのはエストロゲンが多いとリスクも高いということが疫学的に明らかになっています。大豆に含まれるエストロゲンに似た物質がエストロゲンの替わりに受容体に結合することでエストロゲンとしての効果を減弱させるため発ガンリスクが下がったと判断されます。しかしここで気をつけなくては行けないのは発ガンリスク低減と実際にガンの患者さんとは意味が違います。さらに薬剤でわざわざ更年期障害まで追いこむのはエストロゲンを下げるためにやむを得ず行っているのです。この状態ではエストロゲン自体の量が体内では少なくなっており、この状態でエストロゲンに似た物質を摂取するとわざわざ乳がんを増殖させるような物です。ここは動物実験で乳がん細胞が増殖したとの実験によって明らかです。この動物実験と言うのはネズミの皮下に人間のガン細胞を移植したものですが(おそらく)、細胞自体は人間由来ですから受容体などは人間の物でエストロゲンに対する反応もほぼ同じです。このネズミの実験は僕もやった事がありますがネズミに移植すると普通ではネズミがほとんどエストロゲンを作れないために細胞はすぐなくなってしまいます。ですが虹さん記載のように増殖促進した、と言うのはエストロゲンとして機能しているに他ならないのです。
 更年期障害は確かに大変なのですがそれは急激に閉経状態(エストロゲン枯渇状態)になるせいもあるのでエストロゲン補充で好転しますが、乳がんの患者さんには申し訳ありませんがお勧めできません。恐らく現在はゾラデックスもしくはリュープロリンとアリミデックスもしくはノルバデックスでしょうから、やはり健康食品と言ってもお勧めできないのですが、、、近年話題になっている環境ホルモンと話はほぼ同じなんですよ、、、ただし主治医先生のお考えも分かります。更年期障害で虹さんの闘病意思が削がれる点を重視されていると思われます。
 以上を考えまして、理想は現状の治療を続けつつ、更年期障害に対してはハーブなどのリラクゼーション系の健康食品類で対応する、どうしても大変ならばごく小量の更年期障害向け健康食を注意深く使う、、、、
こんなとこでしょうか?

24 名前: はなちゃん 投稿日:2002/09/28(土) 21:08
狸さんに質問で~す。
大豆食品(豆腐、納豆など)を食べるな、ということではないん
ですよね?サプリメントなど特別に大豆イソフラボンを抽出
したようなものを摂取することを控えたほうがいい、
と理解すればいいのでしょうか?
最近まで、大豆の粉末状にしたものを自家製ジュースに入れたり、
料理に積極的に使っていました。やっぱりこんな使い方はやめた
ほうがいいのかなあ。どの程度までOKなのわからなくて
困っています。すみませんが教えてください。


25 名前: 投稿日:2002/09/28(土) 23:23
こんばんわ、狸です。
そこまで申しませんよ、大豆食品そのものは高タンパク低カロリーでヘルシーな食品ですから、、、。おっしゃるとおり特別に抽出した物と言うのはタンパク分を除去したりしますので問題の成分が濃縮されてしまいます(と言いますかそれが目的ですものね)。
お料理に使う程度ならそれほど神経質にならなくて良いと思いますよ。自分が気にするのは健康食品でも抽出したような物を入手すると、とかく沢山飲めば効果も高い、と言う思いこみでついつい摂取量が上がってしまう点なのです。正直申しましてどこまでがOKかは個人差もありますので断定できませんが、ほどほど、が良いと思います。通常食事で取る程度、と言う事です。

26 名前: はなちゃん 投稿日:2002/09/29(日) 08:57
狸さん、早速のお返事ありがとうございました。
このことは前々から気になっていたことでした。
とってもわかりやすく解説していただいたので、よく理解できました。
ありがとうございました。

27 名前: 名無しさん@癌掲示板 投稿日:2003/05/06(火) 17:40

今年の乳癌学会は新潟で6月、だそうですね。
出席なさった方の書き込みを期待しております。

朗報があることを祈りつつ。

28 名前: 投稿日:2003/05/07(水) 09:16
狸です。
乳癌学会は今年は指定講演でたしかStGallenの話が出るはずですので、ぜひ情報収集をしたいと思っています。現状参加許可は下りていますので、こちらにもご報告いたします。

29 名前: 名無しさん@癌掲示板 投稿日:2004/01/01(木) 20:43
はじめまして。


30 名前: 投稿日:2006/01/10(火) 21:08
乳癌かなっ?って思った時に気をつける事とかってありますか?普段の生活や、食べ物など、気をつけなきゃいけない事ってありますか?

31 名前: 名無しさん@癌掲示板 投稿日:2006/01/11(水) 17:12
落とします