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癌掲示板..>多発性肺転移の治療法
- 1 名前: 山口 投稿日:2002/08/28(水) 22:11
- 原発は直腸癌で、多発性肺転移があります。
直腸癌は手術により摘出しました。
今後は肺の治療に移るわけですが、担当医より化学療法以外方法は一切無く。
又、効果がある可能性も低いと言われています。セカンドピニオンで相談した処、
頚動脈よりカーテーテルにて肺に直接、抗癌剤を注入する又は錠剤の抗癌剤を
使用するなどの方法もあると言われています。
この方法が一番治る確立が高いと言ってもらえればどの治療法にするか決定できる
のですが、どの医師も好きに選んで下さいとしか言ってくれません。
もし皆様の場合であれば、どの方法を選ばれますか?
まずどの治療を一番に受けられますか?
どれが一番効果が高いと思いますか?
個人的な意見で結構です、お聞かせ下さい。
余命6ヶ月と言われ、総ての治療法を試せるほど時間も無く非常に悩んでおります。
ぜひお勧めの治療方などあれば教えて下さい。
お願いします。
- 2 名前: 狸 投稿日:2002/08/29(木) 08:50
- こんにちは、狸と申します。
直腸癌の段階ですでに何らかの薬剤投与を受けられたものと思います。
基本的には5FU系の薬剤が使われたと思いますが、原発巣に対する治療が転移先に対しても行われますからその使われた薬剤は効果が期待できない、と言うことになるかと思います。
セカンドオピニオンで言われたことはおそらくはイレッサのことかと思います。肺癌とは言え転移性の癌ですから効果については何とも言えませんが、薬剤の価格を除けば副作用は軽微ですし、試す価値はある気がします(適応外の可能性がありますが時間的な制約が優先します)。カテーテルについては正直何とも申せません。多発性、と言うことですから全身治療が選ばれる気がしますので、、、
- 3 名前: 山口 投稿日:2002/08/29(木) 20:46
- 狸さん、レスありがとうございます。
この提示版を過去の物から最近のものまで、1週間ほど読みつづけていますが
あちこちに沢山のレスを残し、多くの人を勇気づけておられる狸さんを本当に尊敬します。
私同様多くの方が勇気付けられた事でしょう。
ほんとうにありがとうございます。
ちなみにまだ抗癌治療は一度も受けていません。
直腸を取るまでに手術をすると治りが遅くなると理由だそうです。
カテーテルの治療は狸さんのお考えの様に一箇所向きだと僕も思うのですが
医者が言うには、肺の癌は大きいものから芋づる式に小さい癌ができているので
一番大きな癌の血管を詰めれば小さいものも死ぬ。との事でした。ほんまかいな?て感じです。
とりあえず最初は担当医お勧めの3種混合抗癌剤をやってみようと思ってるのですが、
どーなんでしょう・・・ほんとに悩みます・・・。
- 4 名前: 山口 投稿日:2002/08/29(木) 20:48
- ↑「直腸を取るまでに抗癌剤をすると」のまちがいでした・・
- 5 名前: 名無しさん@癌掲示板 投稿日:2002/08/29(木) 23:38
- 本当にどの治療がよいのか、治療をしないでもよいのか難しいです。
癌専門の治療施設では新しい治療法の効果をみるためにハードは化学療法を行う傾向があります。
しかし、効果は投与してみないとわからないし、一時効果があって縮小しても腫瘍倍化時間(ダブリングタイム)が50日ぐらいの腫瘍ではまた2ヶ月後には元通りになってしまいます。
副作用がでて、入院期間が長期化したり、食事が取れなくなったり、QOLの面ではマイナスとなる可能性もあります。
効果が全くない場合もあります。逆に化学療法をまったく行わなくても、癌と患者さんが共存し、長期生存できる場合もあります。
主治医の目標は患者様を延命させることにあり、主治医と信頼関係を確立して、御自分で納得のいく治療をうければよいのかなと考えています。
- 6 名前: 狸 投稿日:2002/08/29(木) 23:39
- こんばんわ、狸です。
なんとも難しい状況ですね。
一言で肺がんと申しましても、大きく分けて原発性、転移性でまず別個の扱いで、原発性でも小細胞肺がんと非小細胞肺がんで治療方針が全然違います。
山口さんのケースは大変難しく、原発が直腸癌と言っても肺での転移巣がもっとも深刻である点が悩ましいところです。前にも書きましたが転移先の治療であっても原発巣の治療がされるのですが、直腸癌(大腸癌)に対する治療は肺癌とは比較にならず、絶対的な薬剤の成熟度は肺がん向け薬剤の方が上です。現在担当医師が示されている三種混合と言うのはどんなものでしょうか?シスプラチンもしくはカルボプラチン+イリノテカン+??とかエトポシドやシクロフォスファマイドなどが入るのでしょうか?
肺の転移巣への効果を狙うにしても、上記のような薬剤などの他にもまだまだ薬剤があり、正直どれが好適か探している時間がありませんし、副作用でかなり大変な事になる危険性もあります。かなり暴論ですがここはイレッサも良い気がします。理由は以下です。
①原発巣を重視するとした場合、大腸癌でのイレッサターゲットのEGFR発現は30-40%はある、②肺がんは一般にEGFR発現率が高い癌種であり、70%程度と言われる ③他の化学療法薬に較べ毒性が低い。
しつこく書きますがごく標準的治療になりますと5FUかUFT+ロイコボリンなど、三種併用ですとシスプラチン+エトポシドやサイクロフォスファマイドなどでしょうからそれぞれの副作用や投与期間なども考えて選択された方が良い気がします。
ちょっと自分も自信がないのでもう少し調べてみます。
- 7 名前: 名無しさん@癌掲示板 投稿日:2002/08/29(木) 23:57
- もちろん、治療効果が良い結果であった方がよいのですが、結果が読めない以上、結果より経過、プロセスを大事にした方がよいと思います。
- 8 名前: 狸 投稿日:2002/08/30(金) 08:28
- 名無しさん
御説ごもっともです。
私も最終的には患者さん自身が納得の上処置法を選択されるのが一番と思います。
ですが山口さんの場合の問い掛けがどの治療法を受けるのがよいか? とのことでしたので現状の選択肢を述べさせて頂きました。質問内容には効果が不明なのでそれは受けない方がよい、との返答を期待されているようには思えませんでしたので。
また現在深刻な状況とのことですし、効果判定を待つ時間がないことなども考えますと、まずは少しでも遅延効果を獲得して時間を稼ぎ、最適の治療法を選択するのがもっとも好適と考えました。何もしない、との選択肢は確かにあるように思いますがこの場合上記の理由でお勧めしませんでした。
- 9 名前: 名無しさん@癌掲示板 投稿日:2002/08/30(金) 14:17
- 日本医事新報No.4084の1~9ページに京都大学の福島先生が書かれた実地臨床としてのがん化学療法―今日の進歩という論文に大腸がんの化学療法に関する現状が記載されています。最後に大腸癌が化学療法不応性のカテゴリーに分類される時代は終わったと述べられています。しかし、大腸癌では化学療法で完治することは症例報告となるぐらい非常にまれなことです。奏効率の高い抗がん剤、治療法ほど副作用発現率も高率となり、ある論文では抗癌剤治療により延命できたと思われるが、その期間はちょうど化学療法のための入院期間であったと述べられています。大腸癌の転移や再発巣は切除できなければ化学療法や放射線治療を行っても徐々に進行していきますので、現在の無症状で術前と同じような生活ができる状態が化学療法を行うことにより損なわれる可能性があります。言い換えれば太く、短くまたは細く、長くのどちらを選択するかだと思います。
私でしたら現状の抗癌剤の効果では太く、短くを選択したいと思います。
- 10 名前: 山口 投稿日:2002/08/30(金) 21:55
- お二人の意見、どちらも納得しました。
なるほど・・・って感じです。
しかし、今はまだ一度も抗癌剤を試していませんしやはり夢と希望は
持ちたいです。藁にも縋る思いで治療法もしくは延命法を探しているのが現状です。
もちろん名無しさんのおっしゃるとおり入院期間を延ばすだけなら何もしないでおこうと思います。
でも、やはり、治りたいですし、だめでも延命したいです・・・
もちろん延命しか手段が無い場合QOLも考えたいと思います。
もしかしたら治る、最悪でも延命効果はある、QOLはさほど下がらない
そんな美味しい話ないでしょうか・・・。
最後に・・・こうやって皆さんの意見を聞けると気持の整理が付く気がします。精神的には非常に助かっています。
ありがとうございます。
- 11 名前: 山口 投稿日:2002/08/30(金) 22:05
- 狸さんへ、
すいません、すっかり返事を忘れてました。
3種混合ですが、5FUと あとは自身無いのですが、、、、
ロイコボリン+シスプラチン だったと思います。
まだ臨床段階だという事で書類にサインさせられました。
投与方法は3週間連続、そのご2週間休憩。を最低2回やって結果を見て考える
と言ってました。聞いた話では国立大阪病院での臨床結果は良好だったらしいです。
- 12 名前: 名無しさん@癌掲示板 投稿日:2002/08/30(金) 23:11
- 大腸癌に対して現在行われている化学療法の中心は5FUとロイコボリン(アイソボリン)でこれに加えてCPT-11やOxaliplatin(日本では治験中)が有効とされています。シスプラチンは大腸癌には保険適応となっておらず(睾丸腫瘍、膀胱癌、腎盂・尿管腫瘍、前立腺癌、卵巣癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、食道癌、子宮頸癌、神経芽細胞腫、胃癌、小細胞肺癌、骨肉腫が適応症)、保険診療と自費診療の混合診療が禁止されている日本の医療の現状では大腸癌には使用しにくい薬剤です。
CDDP+5FU+LVの治療が奏効しますようお祈り申し上げます。原発巣のDPD、TSやTP(抗癌剤を代謝する酵素)が測定されていると効果が予測できるかもしれません。今月、スローンケタリングのDr. Kemenyから前治療がある大腸癌でOxaliplatin+CPT-11によってPRが26%得られたとの報告がなされました。ただCRやPRとならなくてもNCが長く持続すれば特に肺転移の場合は症状なく癌と共存して生活していくことが可能と思います。